世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

文字サイズ 標準 特大
背景色

沖ノ島の奉献品

  • 鉄剣、鉄刀、鉄地銀張鎺/
名称 鉄剣、鉄刀、鉄地銀張鎺
種類
遺構名 4号・7号遺跡出土
指定区分 国宝
時代(実時代) 6世紀
法量 〔鉄剣〕長61.2cm〔細〕長径4.7cm
説明 鉄製鍔と銀製鎺を持つ鉄刀のみ、四号遺跡出土。鉄刀は関の近くに鉄地銀張の鎺がつく。三輪玉八点と捩り環頭一点が近くで出土しており、柄頭に捩り環をもち、柄部に三輪玉で飾った護拳用の帯が伴う捩り環頭大刀とみられる。鉄剣の付近でも、三輪玉九点と捩り環頭一点が出土しており、同様の外装であった可能性が高い。捩り環頭大刀は、古墳時代前期以来の伝統的な刀剣の外装具の流れをひく倭風大刀の一種で、その最も装飾性を極めた奈良県藤ノ木古墳例は、鞘にガラス玉を施した金銅板をまき、魚佩を伴うなど、伊勢内宮の神宝、玉纏御太刀が唐様式に変化する以前の装いと共通点がみられるため、玉纏御太刀の原形と想定されている。本品は、玉纏御太刀へつながる重要な神祀りの奉献品といえよう。