沖ノ島の奉献品
名称 |
金銅製雛形五弦琴 |
種類 |
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遺構名 |
5号遺跡出土 |
指定区分 |
国宝 |
時代(実時代) |
7世紀 |
法量 |
長27.1cm |
説明 |
わが国固有の弦楽器である倭琴のミニチュア品。祭祀において楽を奏するものを雛形化して幣帛としたものであろう。金銅製で、琴尾部の弦を掛ける突起が欠失しているが、琴頭部に5つの小孔が開いており、5つの琴柱も遺存していることから、本来、5本の弦が張られていたことがわかる。1枚の金銅板を折り曲げて上板と側板を1体で作り、金銅底板と金銅鋲で留めた「甲作り(断面がП形の共鳴槽を持つ)」の琴である。本品は、琴頭を鵄の尾のように台形状に作り出しており、『延喜式』に伊勢内宮神宝として記載されている鵄尾琴の前身にあたるものといわれる。現存する伊勢内宮神宝、鵄尾御琴とも形状が類似しており、律令祭祀の発現と継承を考える上で重要なものとなっている。
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