世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像地域の文化財

    名称 宗像の伝説「運七の足形池、墓の松」
    種別
    所在地 宗像市福崎・釈迦院
    形態
    調査年
    保存状況
    出土遺物
    時期
    説明 運七の足形池
     宗像市福崎の足形池に伝わるお話です。昔々、まだ神様方がこの世に住んでいた頃、天竺に住む悪い神様が攻めてくるという噂が立ちました。心配した神様方は、高天原で話し合いをします。話し合いの結果、「急いで使いを出して、遠い西の国に住む戦の上手な神に相談しよう」ということになり、運七殿という大男が召されてやってきました。

     雲を突く大男とはよく言いますが、運七殿の大きさといったらそれどころではありませんでした。頭は雲の中に隠れ、仰ぎ見ても見当がつきません。足の長さを見るだけでも、小高い山や丘など軽く一跨ぎできそうです。神様方は、「こんな大男が使いに行けば、二、三日もかかるまい」とすっかり安心なさり、運七殿に使いを任されました。

     その後、運七殿がどこをどのように通ってお使いに行ったのかは定かではありませんが、現在、福崎のはずれに足形池という名の池があり、これが運七殿の足形だと伝えられています。

    墓の松
     また、宗像市西部の釈迦院にも「墓の松」というおもしろい話が残されています。昔、釈迦院に松の木が大変好きな百姓が住んでいました。松の木を植えては朝夕眺めて楽しんでいましたが、男が亡くなったため、家族が墓の近くに枝ぶりのよい松を植えてやりました。ところがどうしたことか、この松の木は僅かの年月でみるみる大きくなり、その枝は墓を取り巻くほどに繁茂します。困り果てた村人達が神様に助けを求めたところ、神様が根元から折ってくださいました。そのお陰で、皆はようやく安心して墓参りができるようになったということです。
    法量・規模・面積
    所蔵
    参考文献 宗像市 2009『宗像遺産 暮らし遺産編』
    図録ページ