世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像地域の文化財

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名称 宗像の伝説「七夕伝説」
種別
所在地 宗像市大島182‐1(大島) 宗像大社中津宮
形態
調査年
保存状況
出土遺物
時期
説明 宗像大島に伝わる伝説です。
 昔、ある貴族の若者が、朝廷の命を受けて唐の国に渡り、数人の織工女を日本へ連れ帰ることになりました。帰国の途中、若者は織工女のひとりと恋に落ちますが、帰国後、若者は都へと戻り、織工女たちは宗像大社の辺津宮に預けられ、離れ離れになってしまいます。
 恋人を思い、心寂しい日々を送っていた若者は、ある夜、夢枕に立った宗像の神という天女から「宗像の中津宮へ行きなさい」と告げられます。若者は、恋人に会いたいという一心から、都での生活を捨て、中津宮の神仕えとなります。
 ある星のきれいな夜のこと。若者がいつものように中津宮の境内を流れる天の川で禊をしていると、手桶の水鏡に、片時も忘れることのなかった恋人が映っているではありませんか。二人は時が経つのも忘れて見つめ合いました。
 それからというもの、七夕の頃になると手桶の中に恋人の姿が映るようになりました。二人は幸せな時間を過ごしますが、いつしか二人の姿は辺津宮と中津宮から見えなくなります。めでたく結ばれて宗像の地のどこかに住んだとも、逆に結ばれぬまま離れ離れになり、それぞれ遠い場所に移り住んだとも言われています。
法量・規模・面積
所蔵
参考文献 宗像市 2009『宗像遺産 暮らし遺産編』
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