世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像地域の文化財

  • 貝塚は、古代人が食べ捨てた貝殻などが堆積した遺跡で、土器、石器、人骨、獣骨など、考古学上の重要な遺物が発見されます。全国に3,000カ所以上あるといわれ、その半数以上が縄文時代のものです。/
名称 鐘崎(上八)貝塚
種別
所在地 宗像市上八林番下浜山113-1
形態
調査年
保存状況
出土遺物
時期
説明 鐘崎漁港の西側にある海岸の砂丘上に広がる貝塚で、三十〜九十cmほどの厚さで貝層の堆積が確認されています。
 昭和七年(一九三二)に田中幸夫氏によって発見されたこの貝塚からは、よく知られている縄目を表面につけた縄文土器とは違い、棒状工具に繊維を撚って巻きつけ、土器表面に転がして文様をつけた後に、すり消して磨き、部分的に文様を残す「磨消縄文」と呼ばれる特徴的な文様を施した土器が数多く発見されました。この土器は、九州の縄文時代後期(約四千〜三千年前)を代表する標式として「鐘崎式土器」と呼ばれています。貝類ではアサリ、ハイガイ、アカガイなど海浜に生息するものと、ナガニシ、テングニシ、レイシ、クボガイ、サザエなど岩礁地で採集されるものに混じって、シジミ、ニナなど淡水域で採集されるものも見られます。そのほか、昭和二十七年(一九五二)には老人女性一体分の人骨や、鹿角製の笄、釣り針、サメ歯製の耳飾り、石銛などが発見されており、縄文時代後期ごろの漁労生活を垣間見せます。
法量・規模・面積
所蔵
参考文献 宗像市 2009『宗像遺産 文化遺産編』
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