世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像地域の文化財

  • 宗像地方に伝わる平家伝説は、(1)落人伝説(2)平家塚(3)景清伝説の3系統があります。(1)は壇ノ浦で敗れ漂流した平家一族から各地に広がったもの、(2)はこの信盛の墓のほかに、平知様の墓や平国政の墓などがあります。(3)は室町以降に発達したもので、景清の愛人・阿古屋にゆかりの水神信仰と習合して目明八幡信仰が生まれます。/
名称 平信盛笠塔婆
種別
所在地 宗像市池田696-1 個人所有
形態
調査年
保存状況
出土遺物
時期
説明 平氏が全盛を極め始めた仁安元年(一一六六)、大宰大弐に任命された平頼盛が宗像社領家職に任じられたことから、平氏と宗像の関係は深まります。これに、平家滅亡後の琵琶法師による「平家物語」の唱導が重なって、宗像地域には多くの平家伝説が生まれました。寿永四年(一一八五)三月の壇ノ浦の合戦に散った平家きっての武将平知盛の息子、平信盛の墓と伝わるこの笠塔婆も、平家伝説のひとつです。
 平信盛は、寿永四年八月、平野親王光盛の娘・月の絵姫とともにこの地に落ち延び、深山の聞こえ高い弘大寺権現の社に身を隠しました。やがて釣山に金鉱があることが分かり、代々、採鉱を家業としたとされます。また、宗像には、同じく知盛の息子である知宗の話や、安徳天皇潜幸伝説など、虚実ないまぜの伝説が伝わっています。
法量・規模・面積
所蔵
参考文献 宗像市 2009『宗像遺産 文化遺産編』
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