世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像地域の文化財

  • 阿弥陀如来とは、西方にある極楽世界を主宰するといわれる仏です。法蔵菩薩として修行していた久遠の昔、衆生救済のため四十八願を発し、成就して如来になったといわれています。/
名称 鎮国寺阿弥陀如来坐像板碑
種別
所在地 宗像市吉田966 鎮国寺
形態
調査年
保存状況
出土遺物
時期
説明 鎮国寺の境内、西の丘陵に立てられた砂岩の石碑
です。地上高百二十三cm、最大幅四十三cmの自然石に、阿弥陀如来の姿が薄く浮き出るように、太目の線で平彫りされています。まさに「石造阿弥陀如来半出像」とでも称すべき石碑で、仏像が描かれた下部には六行の銘文が刻まれています。
 石碑の上部に刻まれた阿弥陀如来像は、蓮華の花の上に座した形で、背後には、頭の上から体を囲むように二重の光背が輝いています。この仏が結ぶ印は「上品中生来迎印」で、親指と人指し指で輪を結ぶ形をとったものです。この印は阿弥陀経を持たず、読誦することがなくても、正しい道理に生きることができたものが、西方浄土に招かれることを約束することをあらわしています。
 また、下部に刻まれた銘文には、元永二年(一一一九)に、沙弥妙法という人物がこの石碑を建立したことが記されています。これには、十二万本の卒塔婆、金銅の阿弥陀像、仏菩薩の画像、天蓋・幡・花鬘などの装飾、さらには極楽を飾る宝樹・迦陵頻伽や弥勒仏頭などをつくったという妙法の作善(業績)も併記されています。
法量・規模・面積
所蔵
参考文献 宗像市 2009『宗像遺産 文化遺産編』
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