世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像地域の文化財

  • 不動明王の姿は『大日経疏』などの経典で姿かたちの基準が決められています。人が激しく怒ったときの形相にも似た忿怒の相を表し、右手に宝剣を、左手には羂索といわれる縄を持ち、頂髪を束ねて左肩に垂らすという姿を取ります。/
名称 鎮国寺木造不動明王立像
種別
所在地 宗像市吉田966 鎮国寺
形態
調査年
保存状況
出土遺物
時期
説明 鎮国寺の護摩本堂の本尊として安置されている不動明王です。頭から体までを一つの材でつくる一木造といわれる技法で彫刻され、檜を材料としています。
 腰を少しひねって立つ姿はめりはりがあり、肉づきのよいふくよかな体のラインを醸し出しています。
また、衣に表現された襞も巧妙に整えられています。
 表面の黒々としている色は、護摩を焚くときにあがる壇の煙によるところもありますが、仏像に彩色を施すときに下塗りするニカワによる変色が大きな原因であると考えられます。つくられた当初の姿は、極彩色に彩られたきらびやかなものであったと思われます。
 平安時代後期の穏やかな作風を残す典型的な仏像で、多くの人々の信仰を集め、秘仏として大切に護られています。像高九十四・五cm。
法量・規模・面積
所蔵
参考文献 宗像市 2009『宗像遺産 文化遺産編』
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