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  • 第一宮御遷宮置札/
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文書群名 宗像第一宮置札
文書番号 4
文書名 第一宮御遷宮置札
和暦 天正六年六月一日
西暦 1578年 6月 1日
本文    置札
第一宮御遷宮之事
  天正六年〈戊刁〔寅〕〉六月朔日〈丑尅〉
 正三位行中納言執印大宮司宗像朝臣氏貞様
  権大宮司塩寿殿様
  大方殿様
  女中様
  御料人様
       御桟敷〈ニ〉御出仕也。
一御灑水   鎮国寺住持 仁秀法印
一御灯〈蝋燭〉社務様   
一一之御前御輿〈飾等/在之〉 前 忌子祢宜宗像朝臣治部大夫千秋  
               後 護灯 検校 増秀法師 
一二之御前御輿〈右同〉    前 切手代   良秀〔季カ〕法師       
               後 護灯 検校 良増法師
一三之御前御輿〈右同〉    前 高向座主  良秀法師
               後 護灯 検校 行元〔光カ〕法師
一従神六体内     〈二体〉学頭秀賀法師
           〈二体〉検校良知法師
           〈二体〉祝言祢宜藤原朝臣宮内丞貞頼
一御行幸之間伎楽在〈之〉。〈付、御仮殿〈ヨリ〉御行幸之間、千秋楽奏〈之〉。/楽衆徒宰府招請之。御礼儀在〈之〉。〉
一万度御祓        祈念左衛門大夫〈并〉許斐法者勤之。
一大小続松    一万千続〈諸郷御百姓調之。小続松号万灯、社頭内/外〈ニ〉燃之。大続松〈ハ〉社用歴々也。〉
一目隠薦     参百枚〈諸郷御百姓調之。御成就之後、/殿上奉行給之。〉
一幕〈布数六十端〉六帖〈薦之内〈ニ〉置之。〉
一錦       卅端〈御内陣御用也。〉
一絹       五疋〈同用也。〉
一白布      拾端〈同用也。〉
一蝋燭      五十挺〈同用也。〉
一杉原      六束〈上中同用也。〉
一針〔釘カ〕   五十本〈同用也。〉
一綿       一把〈同用也。〉
一糸       五百筋〈同用也。〉
一浄筵      弐束〈同用也。〉
一御畳      〈六畳御内陣、/廿畳外陣。〉
一御簾      三枚御内陣    護灯三人役也。
         五枚外陣     忌子・吉田・高向之役也。
         〈付〉其外〈ハ〉 殿上衆五人之役也。
          但、糸・竹〈ハ〉従奉行出之。
一惣宮師御供     殿上奉行之沙汰也。
           御立用一色舛、五斗、
             御造営方〈ヨリ〉下行之。
           御幣紙
             御造営之内〈ヨリ〉下行之。
           付、臨時之御供等多数在之。
一竹折敷     九枚〈十二積〉、瓶子一具〈并御盃三〉、
         御安坐即刻奉献之。
一竹折敷     弐枚〈九積〉、 小樽一ツ、
         鎮国寺  御酒肴。 
一餅    一盆、瓶子一具、
         殿上衆裁縫之酒肴也。
一鎮国寺〈并〉祈念大夫振舞。従殿中被仰付之。
一殿上衆裁縫之間振舞。造営方〈ヨリ〉勤之。
一上下社官、座役在之。造営方〈ヨリ〉下行之。
一御湯立     祈念大夫勤之。
         御立用 造営方〈ヨリ〉下行之。
一御能    十番、翁亀石大夫弥左衛門尉勤之。
             御家人衆少々被相添之。
          脇能 養老。
一社家長久之御懇祈〈云〉、右御成就之御満足〈云〉、因玆
 御重代之御剣〈備前景光弐尺八寸、金物赤銅、御紋唐菱、〉当日有
 御随身。 御奉納之。
(以下、裏面)
一御桟敷     十弐間〈高桟敷也〉。
一大方殿様    御桟敷 八間〈高桟敷也〉。
一女中様     御桟敷 八間〈高桟敷也〉。
一三ヶ寺〈并〉老若桟敷〈銘々在之〉。
一社司官    拝殿〈ニ〉伺候〈之〉。
 右所記置如件。
  天正六〈戊刁〔寅〕〉六月朔日   〈殿上奉行〉高向中務卿良秀(花押)
                   〈奉行〉  吉田飛弾〔騨〕守尚時(花押)
                   〈奉行〉  石松対馬守尚宗(花押)
                   〈奉行〉  小樋対馬守秀盛(花押)
                   〈奉行〉  豊福式部卿秀賀(花押)
                   〈奉行〉  吉田伯耆守重致(花押)
                   〈社奉行〉 許斐安芸守氏鏡(花押)
                   〈筆者〉  実相院益心(花押)
読み下し    置札
第一宮御遷宮の事
  天正六年〈戊寅〉六月朔日〈丑尅〉
 正三位行中納言執印大宮司宗像朝臣氏貞様
  権大宮司塩寿殿様
  大方殿様
  女中様
  御料人様
       御桟敷に御出仕なり。
一御灑水   鎮国寺住持 仁秀法印
一御灯〈蝋燭〉社務様   
一一之御前御輿〈飾等/これ在り〉 前 忌子祢宜宗像朝臣治部大夫千秋  
                 後 護灯 検校 増秀法師(常子大弐) 
一二之御前御輿〈右同〉      前 切手代   (吉田)良季法師       
                 後 護灯 検校 (吉田)良増法師
一三之御前御輿〈右同〉      前 高向座主  良秀法師
                 後 護灯 検校 (吉田)行光法師
一従神六体内     〈二体〉学頭(豊福)秀賀法師
           〈二体〉検校(吉田)良知法師
           〈二体〉祝言祢宜藤原朝臣宮内丞(吉田)貞頼
一御行幸の間伎楽これ在り。〈付けたり、御仮殿より御行幸の間、千秋楽これを奏す。/楽衆宰府よりこれを招請す。御礼儀これに在り〉
一万度御祓       祈念左衛門大夫〈并に〉許斐法者これを勤む。
一大小続松    一万千続〈諸郷御百姓これを調う。小続松万灯と号し、/社頭内外〈に〉これを燃す。大続松〈は〉社用歴々なり。〉
一目隠薦     参百枚〈諸郷御百姓これを調う。御成就の後、/殿上奉行これを給う。〉
一幕〈布数六十端〉六帖〈薦の内〈に〉これを置く。〉
一錦       卅端〈御内陣御用なり。〉
一絹       五疋〈同用なり。〉
一白布      拾端〈同用なり。〉
一蝋燭      五十挺〈同用なり。〉
一杉原      六束〈上中同用なり。〉
一釘       五十本〈同用なり。〉
一綿       一把〈同用なり。〉
一糸       五百筋〈同用なり。〉
一浄筵      弐束〈同用なり。〉
一御畳      〈六畳御内陣、/廿畳外陣。〉
一御簾      三枚御内陣     護灯三人役なり。
         五枚外陣      忌子・吉田・高向の役なり。
         〈付けたり〉其外は 殿上衆五人の役なり。
          但し、糸・竹は  奉行よりこれを出す。
一惣宮師御供     殿上奉行の沙汰なり。
           御立用一色舛、五斗、
             御造営方よりこれを下行す。
           御幣紙
            御造営之内よりこれを下行す。
           付けたり、臨時の御供等多数これ在り。
一竹折敷    九枚〈十二積〉、瓶子一具〈并御盃三〉、
        御安坐即刻これを献じ奉る。
一竹折敷    弐枚〈九積〉、 小樽一ツ、
        鎮国寺  御酒肴。 
一餅   一盆、瓶子一具、
        殿上衆裁縫の酒肴なり。
一鎮国寺〈并に〉祈念大夫振舞。殿中よりこれを仰せ付けらる。
一殿上衆裁縫の間振舞。造営方〈より〉これを勤む。
一上下社官、座役これ在り。造営方〈より〉これを下行す。
一御湯立    祈念大夫これを勤む。
        御立用 造営方〈より〉これを下行す。
一御能  十番、翁亀石大夫弥左衛門尉これを勤む。
           御家人衆少々これに相添えらる。
        脇能 養老。
一社家長久之御懇祈〈云〉、右御成就之御満足〈云〉、玆に因りて
 御重代の御剣〈備前景光弐尺八寸、/金物赤銅、御紋唐菱、〉当日
 御随身有り。 これを御奉納す。
(以下、裏面)
一御桟敷   十弐間〈高桟敷なり〉。
一大方殿様  御桟敷 八間〈高桟敷なり〉。
一女中様   御桟敷 八間〈高桟敷なり〉。
一三ヶ寺〈并に〉老若桟敷〈銘々これ在り〉。
一社司官  拝殿〈に〉伺候す。
 右記し置く所件の如し。
  天正六〈戊寅〉六月朔日   〈殿上奉行〉高向中務卿良秀(花押)
                〈奉行〉  吉田飛弾守尚時(花押)
                〈奉行〉  石松対馬守尚宗(花押)
                〈奉行〉  小樋対馬守秀盛(花押)
                〈奉行〉  豊福式部卿秀賀(花押)
                〈奉行〉  吉田伯耆守重致(花押)
                〈社奉行〉 許斐安芸守氏鏡(花押)
                〈筆者〉  実相院益心(花押)
大意
紙質
寸法(縦) 27.3cm
寸法(横) 161.6cm
備考
出典 『宗像大社文書』第4巻