世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像関連古文書・史料

  • 謡本「安宅」并能楽伝書/
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文書群名 吉田ツヤ氏奉納文書
文書番号 19
文書名 謡本「安宅」并能楽伝書
和暦
西暦 年 月
本文 「くわんしん帳世〔也〕」
それ、つらつらおもん見れ者、内〔大〕おん教主の秋乃月は、ねはんの雲にかくれ、しやうしを夜の長き夢、驚すへき人なし、爰に中比、御門御座す、御名をは、聖武皇帝と名付奉り、最愛の婦人に別れ、恋募やミかたく、涕泣まなこにあらく、涙玉をつらぬく思ひを、せん路に翻して、るしやな仏と建立す、かほとのれいちやうのたえなん事を悲ミて、俊乗坊澄源、諸国をくわんしんす、一紙はんせんのほうさひの輩は、此世にてハ、無非〔比〕の楽に誇り、当来にてハ出せん連花の上に座せん、帰命稽首、敬白と、天も響けと読上たり、関の人々肝をけし、恐れをなして通しけり〱、
一、唐船ハ楽の本也、其舞ハ同事なから、りやく也、初ハうれひ、後ハ祝言也、
一、浮船ハ只々はや一声に極り候、気を捨すしてはやし候者、何も可然也、心持干要、
一、四位の少将のはやし大事也、但、応音、雖然、常のしつか成にハ弗るへし、きさミを軽く持てはやす所もあり、又、さのミ軽くなき所もあり、又、「身独にふる涙の雨か」といふ拍子のくらひと、はたらき留て、「あらくらの夜哉」といふくらひ、おなし位也、
    (奥裏書)「吉田安右衛門尉」
読み下し 省略
大意 某、「安宅」「唐船」「浮舟」「四位の少将」の鼓の打ち様を伝授さる。
紙質 楮紙
寸法(縦) cm
寸法(横) cm
備考 文字の右に鼓の打つ箇所を示す○・―印があるが、写真を参照されたい。
出典 『宗像大社文書』第3巻