宗像関連古文書・史料
文書群名 |
宗像家文書 |
文書番号 |
38 |
文書名 |
伊勢大神宮日参大事 |
和暦 |
天正三年九月吉日
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西暦 |
1575年 9月 |
本文 |
(端裹書)「日参大事〈極伝〉 氏貞」 「(朱)〇〇」伊勢大神宮日参大事 毎日向鏡本迹体一〈ト〉観之。(朱合点)礼文日、 (朱合点)文云、 「(朱)・」我本秘密大日尊 「(朱)・」大日々輪観世昔 「(朱)・」観音応化日天子 「(朱)・」日天垂迹名日神 「(朱)・」四海能救大慈悲 「(朱)・」所謂示現観世音〈矣。〉
「(朱書)右」、十天惣名日所作大事如書。「(朱)・」次毎朝向東〈ニ〉護身法。 「(朱)・」次金剛、合掌〈シテ〉(朱合点)誦文日、 「(朱)・」実相真如【月】日輪〈ハ〉払無明煩悩〈ノ〉雲「(朱)・」本有常住月輪〈ハ〉照生死長夜闇〈ヲ〉。唱観〈シテ〉外宮印、智拳印〈ニテ〉〓〓〓〓〓。「(朱)・」次内宮印、外五古〓〓〓〓〓。「(朱)・」次法施心経三巻。「(朱)・」次礼拝三度。是〈ニ〉計三礼也。一礼〈ハ〉運歩意也。 (朱合点)右、此条、最極々神密也。秘之中之深秘也。於他見、可在神罰処也。 権大僧都○竪者仁秀(花押)示。(「権大」「僧都」「竪者」「仁秀」ノ中央ニ朱線アリ。) 授与氏貞 (朱合点)天正三年〈(朱合点)乙/(朱合点)亥〉(朱合点)九月(朱合点)吉日 |
読み下し |
(端裹書)「日参大事〈極伝〉 氏貞」 伊勢大神宮日参大事 毎日鏡に向ひ本迹体一とこれを観ず。礼文に日はく、 文に云ふ、 我本秘密大日尊 大日々輪観世昔 観音応化日天子 日天垂迹名日神 四海能救大慈悲 所謂示現観世音〈矣。〉
右、十天惣名日所作大事書の如し。次に毎朝東に向ひ護身法。 次に金剛、合掌して誦文に日はく、 実相真如日輪〈は〉無明煩悩〈の〉雲を払ひ、本有常住月輪〈は〉生死長夜の闇〈を〉照す。唱観〈して〉外宮印、智拳印〈にて〉バザラダトバン(金剛界大日如来)。次に内宮印、外五古にてアビラウンケン(胎蔵界大日如来)。次に法施心経三巻。次に礼拝三度。是に計三礼なり。一礼は運歩の意なり。 右、此の条、最極々の神密なり。秘の中の深秘なり。他見においては、神罰あるべき処なり。 権大僧都○竪者仁秀(花押)示す。 授与氏貞 天正三年〈乙亥〉九月吉日
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大意 |
大宮司宗像氏貞、仁秀より伊勢大神宮日参大事を受ける。 |
紙質 |
斐紙 |
寸法(縦) |
16.2cm |
寸法(横) |
59.2cm |
備考 |
原本「誾」を「闇」に改めた。
〓は梵字。原本参照。読み下しでは原本に従ってカタカナ表記した。
釈文の中央の朱線についての注記は、写真版を参考に実態に即した表現に改めた(原文、「コノ行(権~秀)、中央ニ朱線アリ)。
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出典 |
『宗像大社文書』第2巻 |
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