世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

文字サイズ 標準 特大
背景色

宗像関連古文書・史料

  • 源頼朝書状/
文書群名 長沼正光氏奉納文書
文書番号 1
文書名 源頼朝書状
和暦 (元暦二年)八月五日
西暦 1185年 8月 5日
本文 (端裏書)「己未九」(花押ノ破片ラシキモノアリ)
其事と候はねは、自此も不令申候之処、盛俊下向、委承候了。そのかみの事、全不令思忘候。なしかは不令申候とても、おろかなること候へき。上洛なと仕て候はん時、見参に何事も可申承候也。はては大蔵卿の許へ御昇進事、所令申候也。一行進覧候也。兼又筑紫ニ肥前国に晴気領と申候ところ一所、為御志所令進候也。これはものかましく雖不令存候、為志令進候也。委細ハ盛俊に令申候了。謹言。
  八月五日   (花押)
 前尾張少将殿御返事
読み下し (端裏書略す)
其の事と候はねば、此よりも申せしめず候の処、盛俊の下向、委しく承はり候ひ了んぬ。そのかみの事、全て思ひ忘れしめず候。なじかは申せしめず候とても、おろかなること候べき。上洛など仕りて候はん時、見参に何事も申し承はるべく候なり。はては大蔵卿(高階泰経)の許へ御昇進の事、申せしめ候所なり。一行進覧候なり。兼ねて又筑紫ニ肥前国に(小城郡)晴気領と申し候ところ一所、御志として進らせしめ候所なり。これはものがましく存ぜしめず候と雖も、志として進らせしめ候なり。委細ハ盛俊に申せしめ候ひ了んぬ。謹言。
  (元暦二年)八月五日   (花押)(源頼朝)
 前尾張少将(藤原隆頼)殿御返事
大意 源頼朝、前尾張少将藤原隆頼にあて、後白河院の近臣大蔵卿高階泰経に昇進推挙の状を届けたこと、また、志として平家没官領肥前国小城郡晴気領を進呈することを報ず。
紙質 楮紙
寸法(縦) 31cm
寸法(横) 81.5cm
備考 二紙、軸装。 宗像社家文書惣目録24(ウ)に対応。『平安遺文』5097号(補152号)。 長沼正光氏は長沼賢海氏の長男。
出典 『宗像大社文書』第2巻