世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像関連古文書・史料

  • 筑前国司庁宣/
文書群名 八巻文書第1巻
文書番号 11
文書名 筑前国司庁宣
和暦 弘安十年二月 日
西暦 1287年 2月
本文   (花押)
庁宣 留守所
 可早任申状旨知行、筑前国大山田赤馬院得末名事
    宗像氏富
右、当村者、往古之国領、国司進止之地也。而氏富為開発領主、六代相伝知行無相違之由、捧申状依歎申、所被補也。且、宗形大宮司長氏称質券沽却之地、并定念、久氏、浄蓮等令寄附之地等。任証文之道理、氏富可令進退領掌之状、所宣如件。留守所宜承知、勿違失。以宣。
  弘安十年二月 日
大介藤原朝臣
読み下し   (花押)(藤原為俊)
庁宣す 留守所
 早く申状の旨に任せ知行すべき、筑前国(宗像郡)大山田赤馬院得末名の事
    宗像氏富
右、当村は、往古の国領、国司進止の地なり。而るに氏富開発領主として、六代相伝知行相違無きの由、申状を捧げ歎き申すに依り、補せらるる所なり。かつがつ、宗形大宮司長氏質券沽却の地、并びに定念、久氏、浄蓮等寄附せしむるの地等と称す。証文の道理に任せ、氏富進退 領掌せしむべきの状、宣する所件の如し。留守所宜しく承知し、違失する勿れ。以て宣す。
  弘安十年二月 日
大介藤原朝臣
大意 宗像氏富は国領筑前国宗像郡大山田赤馬院得末名を開発して六代相伝知行しており、氏富の申請により、筑前国司は氏富にこれを支配させ、かつ、宗像大宮司長氏質券沽却の地、定念・久氏・浄蓮等寄付の地等を氏富に支配させた。
紙質 楮紙
寸法(縦) 32.7cm
寸法(横) 49.2cm
備考 大意、原本「浄蓮寺」を「浄蓮等」に修正。
出典 『宗像大社文書』第1巻